大学院を修了して以来、結構遠ざけていた数学の世界。
久々に数学の趣味本を読んでみた
不完全性定理―数学的体系のあゆみ (ちくま学芸文庫) (2006-05)
野崎 昭弘 / 筑摩書房
この本では、 公理の説明があったのだけど、この公理の意味について
私は正しく理解していなかったなぁと痛感した。
学生時代、公理と言うのは、「これ以上は証明できないから前提にしてしまおうという」
そんなマイナス的なイメージで考えていたのだけど、この本を読んで公理と言うものの意味
そして、数学の論理体系のすばらしさと言うのを再認識した。
公理とは、正しくは、
「こういう世界があったら」
という仮想的な公理を満たす秩序のある世界という前提であるというのが正しい
意味合いであると思う。
学生当時は、普通に皆さんが勉強した図形の概念である「平面の世界上」に
構築した図形の世界であるユークリッド幾何学や、球面上を舞台とした図形の世界である
非ユークリッド幾何学というのを学んでいたにもかかわらず、どこか、公理というのは
「成立して当たり前のもの」
という認識担ってしまっていた。
公理が成立しない世界もあるというのに....
この本は、数学の世界を再認識させられたような気分になった。
是非、大学時代に数学を少しでもかじったことがある人は読んでみるのも
いいのではないかなと感じた。
まとめると
公理…こういう世界があったらなぁという前提のようなもの
定義…文章を簡単にするための約束。無くても話を進めることは可能
定理…公理から導かれる結論。つまり公理が成り立つならばどんな世界でも成立する
てな感じだろうか。
この感覚を持って、当時数学を学んでいたらまた別の世界があったかもなぁ
なんて思ったりもする。
0 件のコメント:
コメントを投稿