株を株を売買する(損切りする)タイミングについて

 はじめに

前回は、「株の初心者はどういう観点で株を購入すればいいか」というテーマで、最初に購入する株としては、基本的には、自分自身がよく使うサービスで、今後も利用していきたいサービスを提供している会社の株を見つけて、そこの会社が定期的な株主優待や配当金を支給しているのであれば、そこを買った方がいいという話を書きました。まだ読まれてない方で、詳細について知りたい方は、リンク先を読んでみてください。

今回は、そんな株をいつ売ればいいのか。損切りするタイミングはいつなのかということをちょっと補足していきたいと思います。

株価が上昇した時に利益を確定したくなってしまう問題

株を初めて、その購入した株の株価が上昇した場合、利益を確定したくなります。その気持ちは、すごくわかりますし、私自身も最初の頃は、結構こまめに利益を確定させていました。しかし、振り返ってみるとこの戦略は後悔することの方が多かったです。基本は、「自分自身がよく使うサービスで今後も利用していきたい」という気持ちが続く限りは、継続保有することをお勧めします。また、何%上がったら利益確定するという基準もよくないと考えてます。基準を作るとしたら下記の基準にするのがいいです。
  • その時点の配当・優待利回りが自分の期待する基準を下回るほど、株価が上がってしまった場合。
基本的には、株価というのは、会社の価値を表現していると考えられます。会社の発行している株価の総額というのは、時価総額と呼ばれて、それが会社の価値基準として使われます。また、配当金も、配当金が増えるというのは、基本的には、会社があげている利益が上がっているからできることだと考えると、配当金の増加(記念配当などの一時的な増加は除く)というのは、企業が成長したということを表現する指標になると考えることができます。
つまり、株価が上昇しても、配当も一緒に上昇しているのであれば、今後の会社の成長も期待して保有しておいた方がいいと考えてます。

株に慣れてくると、「この会社は、なんで配当金を増やせているのだろうか」とか、「どの分野が成長しているんだろうか」という視点で、ちょっと調べてみるのもいいかもしれません。ただ、ここを読み取るのは難しいケースもあるので、できたらでいいと思いますし、それよりもわかりやすい、配当の推移などに注目しておいた方が簡単です。

前回も書いたことですが、基本的には、一般投資家は、売買で資産を増やすという考えよりも、配当金で資産を増やしていくというような気持ちを持つことが大事だと思っています。一般投資家が短期売買で成功するという話は、よほど情報収集に時間をかけない限り難しいと考えます。

上記の逆で、株価が下がった時に売りたくなってしまう問題

逆に株が上がっている場合には、幸せな悩みですが、下がってしまった場合にどうするべきか考えます。その損益が回復可能か不可能かが重要ですが、これも基本的には、下記の基準に割り当ててこれを満たしていた場合には、売るといいのではないかと思っています。
  • 配当が無配かつ株主優待も無くなってしまい予定も当面なし。
  • 配当の利回りが自分の基準を下がるまで減配が行われている
配当を出せているうちは、会社としてもまだ余裕があるという状態と言えるかと思います。配当をきちんと出している間は、回復可能と信じて保有し続けるというのがいいと思います。

あと、上記条件を満たして、損切りをする場合んは、他の株で売却益や配当が出ていて、税金が戻ってくる状態で実施するのがいいと思います。

実際の私の事例を交えながら説明してます。

私は、キヤノンの株を2018年とかに購入しました。下記のような売買をしています。

明細

日付
取引
市場
数量
単価[円]
2018/05/25
買付
東証
100 株
3,749.00
2021/12/14
買付
東証
100 株
2,640.50
2021/12/14
売付
東証
100 株
2,641.50

2018年当時は、これが底値だと思って、3,749円で購入した株は、その後、2020年10月くらいには、1600円まで下がり、絶望的な気持ちになりましたが、当時でも利回りが高かったので継続保有しました。2021年は、ちょっと持ち替えし、2600円まで上昇しましたが、それでもそれでも含み損があったので、2021年の売却益や配当にかかった税金を還付してもらうために、2021/12/14に100株買、100株売却して、一部の損益を確定させました。
注意してみていただくとわかりますが、買った値段よりも1円高く売るという
ちょっとせこいこともやってたりします。
完全な損切りではないですが、一種の含み損株の整理の方法の一つかと思います。

結果、平均取得価格は、「3,198」となっており、その後も株価はちょっと上昇して、本日時点では、平均取得価格まで近づいてくるまで回復してきています。

ちなみに、この株のチャートとしては下記のように推移しています。
このチャートを見てしまうと、「底値で買って今売れば倍になってたのに・・・」みたいな感情が出てしまうのですが、そんな芸当は狙ってやるのは現実的には無理なので考えないようにします。実際に、この底値で買えた方はいるんですが、それは所詮運です。

私自身も、2018/05/25が底値だと思って購入してますが、見事に外れています。
底値狙いなんてそんなもんです。気長に待って、トントンになればいいくらいに思うのが
いいと思います。トントンなら、配当分の資産が増える計算になりますので。

逆に配当のない株は、株価の上昇だけで勝負しなくてはならず、その点が難しいポイントです。
配当のない株は、スタートアップ企業など比較的新しい会社が多いです。
こういう株は、安定感もないというのもありハイリスクハイリターンな傾向があります。
株価の上下に対応するのが難しいので、個人的には特に初心者に対してはあまりお勧めしないです。

利益確定するタイミングのまとめ

私が利益確定するタイミングは、大体下記のタイミングになります。
  • 優待配当の総合利回りが魅力的でないくらいに下がってしまった場合。
ここでは、株は値上がりで資産を増やすものという既成概念をとっぱらい、配当で安定的に資産を増やしていくと考えた方がいいです。

損切りするタイミングのまとめ

私が損切りする指針は、下記の感じです。
  • 優待・配当の総合利回りが3%を切ったあたりで見切りをつけ損切り(本来、株価が下がると利回りは上がるはずなんですが、それでも利回りが下がっていくような株は見切って行きます。)
  • 優待を期待して購入した株が、実際もらってみるとあまり魅力的ではなかったと判明した株
また、損切りは、確定損益がマイナスにならない範囲で実施します。毎年、配当をいただくので頂いた配当の分は損きり可能な範囲です。これは、損をしても税金が戻ってくるというプラスで損きりの気持ちを和らげることができます。

さいごに

こちらは、あくまで自分の考えを述べたものになります。参考にできる部分は参考にしていただければ嬉しい限りでありますが、投資方法に正解があるわけでもないというのが事実です。各自が自分なりにアレンジしながら自分のスタイルで投資していただくのがいいと思っています。
長文にもかかわらず最後まで読んでいただいてありがとうございました。





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